エクステリアプランナーってどんな仕事?専門家が解説
女性が活躍!エクステリアプランナーという資格とその仕事
住宅街を歩いてみると、それぞれの家のエクステリアが美しく飾られていることに気が付きます。そして、それが単なるデザインだけでなく、機能の配慮もされていることが分かると、計画の素晴らしさに脱帽するかも知れません。
ところで、この計画は工務店と施主だけによる物なのかと言うと、必ずしもそうではありません。
実はエクステリアにもプランナーがいて、有資格者が最適なプランニングをしているのです。
それでは、このエクステリアプランナーとはどの様な資格なのでしょうか。
ここではエクステリアプランナーについて紹介します。

田上 信
エクステリアはカタログだけで設計可能なのか
エクステリアメーカーのカタログを見ると、門扉やフェンスなど、様々な製品を見ることが出来ます。確かに、その写真は製品イメージの確認のために重要です。しかし、本当にそれだけで設計するのに十分なのでしょうか。
エクステリアのカタログと実際の造園
さて、先に挙げた「住宅街のエクステリア」を考えてみましょう。すると、それがエクステリアメーカーのカタログに記載されるパーツだけで構成されているのでは無いことに気が付きます。
実際の庭は、様々な建材が使われています。敷石やレンガ、そして砂利など、エクステリアメーカーのカタログには載って無い資材が多くあるのです。
エクステリアメーカーのカタログだけをもって、造園を語ることは出来ません。カタログ以外にも様々な資材や検討が必要なのです。
実際の外構設計と工事の難しさ
さて、ここで実際の外構設計と工事の難しさを考えてみます。
エクステリアを造るのに考えなければならないのは、製品の種類や仕様だけではありません。コーディネートや景観、そして費用などの計画も必要です。仮に、その様な計画性が無いと、良い外構にならないからです。そして、これはハードルの高い仕事です。
エクステリアの演出は、業者の営業マンだけの仕事では無く、トータルのプランナーの出番が望まれるのです。
エクステリアプランニングの重要性
エクステリアを上手に造るためには、メーカーのカタログだけでは不十分で、コーディネートなども必要なのは、今述べた通りです。それでは、コーディネートを上手にするためにはどの様な点がポイントなのでしょうか。
エクステリアを上手く造るポイントは「計画」
エクステリアを上手くするための条件とは「計画」です。
エクステリアの計画はエクステリア製品の図面よりも、現場の図面で全体を見て行わなければならないからです。
現場の図面には、敷地の広さや形状、そして住宅の配置や接道までもが記載されています。
単なる製品情報では無く、「全体」で判断するからこそ、良い外構が造れるのです。
住宅を彩るためにも「エクステリアの計画」は必要
エクステリアの計画は、外構のみの計画ではありません。住宅そのもののデザインにも繋がるからです。と言うのも、エクステリアは住宅の外観に大きな印象を与えるからです。
例えば、門まわりのエクステリアが貧相だと家の雰囲気まで落ちて見えます。しかし、デザインの凝った門扉を配置し、まわりに植物などを飾れば、印象が大きく違って来ます。
この様に、住宅を飾るためにはエクステリアが重要です。そして、上手なエクステリアは計画を上手く立てることで決まります。つまり、良い家のためにはエクステリアの計画が非常に大切なのです。
プランナーとは何か
さて、冒頭にも取り上げた様に、エクステリアにはプランナーがいますが、どの様な資格なのでしょうか。
より良いエクステリア工事のための資格
エクステリアは計画が大切です。しかし、プランニングにはエクステリアのアイテムのそれぞれの特性を知っておく必要があります。
例えば、カーポートなどのアイテムの場合、基礎の大きさをしっかりとしなければ、倒壊のリスクも生じます。また、工事の工程を知っておかなければ、全体の工事を遅らせる原因にもなり得ます。
エクステリアプランナーの資格は、エクステリアの各アイテムに精通した人に与えられる資格です。様々なアイテムの特性を知っていて、計画から施工までを任せられる資格者と言えます。
住環境と生活環境の向上のための資格
エクステリアは生活に密着しています。そして、エクステリアプランナーは「住環境と生活環境の向上のための資格と言うことが出来ます。エクステリアは生活に密着しているからです。
例えば、ウッドデッキやパーゴラなどは休日の過ごし方に関わります。仮にパーゴラの設置を間違えてしまえば、せっかくの休日の快適さが減ってしまうこともあり得ます。
しかし、プランナーの有資格者はテラスやパーゴラにも精通していて設置も上手なため、より良い生活環境をプロデュースしてくれるのです。
プランナーになるには
ここで、エクステリアプランナーになるための条件について解説します。
エクステリアプランナー資格について
まず初めに覚えておきたいのが、エクステリアプランナーになるためには、資格が必要である点です。この資格を取るためには試験を通らなければなりません。と言うのも、エクステリアプランナーの仕事には多くの知識と技術が必要だからです。
エクステリアプランナーには1級と2級があり、1級のプランナーが「エクステリアの設計・施工に関する専門的な知識と技術」が試験によって計られ、2級のプランナーは設計及び施工を行う上で必要な基本的な知識の有無が計られます。
そして、晴れて資格を取ることが出来れば、有資格者として、様々な現場で腕を振るうことが可能となります。
講習会が開かれている
エクステリアプランナーになるためには試験を突破する必要があります。当然、この試験を通るためには勉強が必要です。そして、試験のための講習会が開かれています。
尚、講座を受けなくても試験を受けることは可能ですが、書籍などで勉強をしなければなりません。そして、その中で、エクステリアに関する仕事や用語を覚える必要があります。
過去問などによる勉強でもプランナーの試験の合格は可能なのですが、受験の上でメリットが多いので、講座への参加がおすすめです。
女性のプランナーが活躍している
エクステリアプランナーは女性に向いている資格で、女性の活躍する仕事でもあります。
ここでは、なぜ女性に向く資格であるかについて解説します。
女性の感性が物を言う
住生活のデザインは男性でも女性でも可能ではあるのですが、女性の方が向いている部分は多いです。「女性の細やかな感性だからこそ出来る仕事」と言える物も少なくないからです。
特に、住宅設備の使い勝手に関しては、単なる使用方法に留まらず、手入れや掃除にまでの考えは、女性の方が及びやすいです。そのため、プランナーとしても上質の仕事が期待出来ます。
女性の気配りが必要とされる
エクステリアの会社を見てみると、スタッフは男性が多いです。そのため、女性の様な気配りが出来ていない場合もあります。
しかし、プランナーに女性がいれば、きめ細やかなサービスが可能となります。ですから、女性の有資格者が必要なのです。
エクステリアプランニングの仕事としての「やりがい」
エクステリアには土木工事が伴うため「きつい」と言う人もいるかも知れません。しかし、エクステリアプランナーは「やりがい」のある仕事です。
ここでは、プランナーの「やりがい」について紹介します。
エクステリア商品の応用まで考えられる楽しさ
エクステリアのカタログを見ると施工例が載っています。門扉の吊り方やカーポートの納まりなどの掲載です。
この掲載は参考になるのですが、あくまで基本の部分でしかありません。応用もうのです。
エクステリアプランナーの仕事には、この「応用の仕事」も含まれます。そして、これこそがプランナーとしての醍醐味でもあり、楽しい部分でもあるのです。
庭をトータルで考えられる楽しさ
エクステリアプランナーは、トータル的なエクステリアの計画が仕事になります。この仕事は確かに難しくはあるのですが、それだけに「楽しさ」があります。
エクステリアはインテリアのコーディネートと同様に、トータルで考えなければなりません。範囲もエクステリア製品だけでなく、照明なども検討しなければならないのです。
しかし、それだけに、やりがいと楽しさがあります。まさに「家造りの醍醐味」と言える楽しさなのです。
ユーザーに喜んでもらえる充実感
エクステリアプランナーは、その仕事を通して家造りを共にします。そのため、ユーザーに喜んでもらえ、自分自身も充実感を味わえます。
そして、この達成感は年収などでは割り切れません。忘れられない仕事となるでしょう。
まとめ
エクステリアをより良い物とし、住環境のレベルアップのために、エクステリアプランナーな必要なことが分かったことと思います。
前にも挙げた様に、庭のプランニングはカタログだけでは出来ません。そして、このプランニングのプロこそが、エクステリアプランナーの有資格者なのです。エクステリアプランナーは頼れる存在です。家造りの際には、ぜひ相談しましょう。